本編再開
放課後、会議室にて。
孝之「・・・で、これは何だ?」
由佳梨「えっと・・・昨日が期限の書類です・・・」
・・・また、この新入りは。
孝之「そんなことは見れば分かる。で、何故それがここにあるんだ?」
由佳梨「昨日、補習を受けてたので・・・。」
そういえば、3つ単位を落としたって言ってたな・・・。
孝之「・・・補習の前に出せば良いだろう?」
由佳梨「あの・・・寝坊して遅刻しちゃって・・・。」
朝が苦手なのは知ってるけどなぁ。毎朝弘美に起こされているところ見てるし。
孝之「学校で渡しても良かったし、昼休みでも、放課後でもよかったんだが。」
由佳梨「その・・・副会長、忙しそうと言うか・・・慌ただしそうだったので。」
ぷっつん。(←何かが切れる音)
孝之「お前がいつになっても書類を持ってこないから焦ってるんだよこっちは〜〜〜〜〜〜ッ!!!!!!!!」
由佳梨「ふぇ〜っ!ごめんなさい〜っ!」
孝之「今回は別にそれほど重要なものではなかったからいいものの、これがもしこの極上予想議会全体に関わることだったならどうなるかぐらい分かるだろ!もう少し責任を持て!」
由佳梨「は、はい・・・・・・」
孝之「分かったのならここまでしてやろう。早速だが今日の会議のまとめを打ち込んでくれ。」
由佳梨「はい・・・分かりました。失礼します。」
怯えたような目をして、由佳梨は会議室を後にした。
やれやれ・・・。
その時、扉から伝わるノック。
ん、おっちょこちょいだからまた忘れ物でもしたのか・・・?
とりあえず、誰かを確認してみることにする。
孝之「どなたですか。」
雅「私よ。」
扉の向こうには、予想とは違った人物が立っていた。
孝之「何だ、雅か・・・何か用でも?」
雅「いいえ・・・これと言って用事はないわ。」
孝之「じゃあ何故ここに?」
この時間はいつもなら自分の部屋にいるはず。
雅はただ、こう答えた。
雅「話がしたかっただけよ。」
と。
−続く−